「卒業後はふたりでプロに」 “能率ランク”がお笑いで描く夢|『カーネクスト大学生ショートコント選手権』入賞コンビインタビュー【vol.1】
今年9月、全国の大学生がSNS上でショートコントを武器に戦う『カーネクスト大学生ショートコント選手権』の第1回を開催しました。その大会で見事2位に輝いたのは、産業能率大学のお笑いサークルイタダキで会長と副会長を務めるふたりがコンビを組んだ「能率ランク」です。今回は、ふたりの出会いからお笑いで描く未来までを訊きました。
23:55にアカウント凍結!滑り込みのエントリー
改めて、選手権へのご参加ありがとうございました。そして2位おめでとうございます!選手権はどのように知っていただいたんでしょうか?
蒲田:大会自体を見つけたのが僕なんですけど、3位のミックストマトジュースさんが好きでXとかもフォローしてて、その人たちが動画をあげているのを見て川辺に話して。ショートコントはやったことないけど、この選手権ように考えて出してみようかっていう感じで出場しました。
川辺:参加するハードルが低かったからありがたいことに参加できたかもしれない。今年できたサークルなので、部員が何人以上とか、エントリー条件で結構厳しくて出場できないことあったりするんです。大学お笑いってエントリー枠が500とかあっても15秒で埋まっちゃったりとか結構すごくて。でもXにハッシュタグ付けるだけで出れたっていうハードルの低さがありがたい条件でした。
★能率ランク エントリー動画:https://x.com/sannoowarai/status/1842574281513005133
参加するまでサークルのXアカウントを持っていなかったと聞きました。
蒲田:最初Xでハッシュタグ付ければいいんだと思って個人アカウントであげようと思ったんですけど、規約読んだらサークルのアカウントがいるって知って。
川辺:Xって生年月日入れる欄があって、これってサークル創設年の方がいいかなって2024年って入れたら「13歳未満の方はご利用いただけません」ってなって一瞬で凍結されて。
蒲田:0歳だからね。
川辺:解除もできなくて。しかもそれが23:55(締切の5分前)とかなんですよ。「やばいやばい!」ってなって。結局捨て垢だったものからサークルのアカウントを作ってなんとかなったんですけど。
蒲田:だからカーネクストさんのために作ったと言っても過言ではないよね。もしうちのアカウントが50万人とかいったらカーネクストさんの宣伝とかやりますよ。
川辺:なんでそんな上からなんだよ、今56人しかいないよ!
コンビ結成の翌日からネタ作り「能率ランク」の誕生
コンビ結成はどのような流れだったんですか?
蒲田:大学1年生のはじめらへんに会ったんだよね。
川辺:友達の友達だったんですよ。で、霜降り明星の粗品さんのYouTube(【全対戦】お笑い自慢〜怪奇!YesどんぐりRPG編〜【お笑い自慢怪奇編#6】/2023年5月3日公開)
に出てたのを知って、度胸あるなって。面白いやつだと思って誘ったら2時間後に「オッケー」って。それでもう翌日からネタを作ってました。
蒲田:高校時代からネタをやってたのは知ってたんで、オッケーしましたね。
お笑いを始めたのは高校時代から?
川辺:男女コンビで文化祭とかでやってました。高卒でプロ目指そうと思ってたけど親に猛説得されて大学に行って。だから大学に入ったら絶対にお笑いやりたくて。
うちの学校ってお笑いサークルもないような学び重視の学校なんですけど、でもこんな学ばなさそうなやつがいたんで、「うわ!こいつだな!」と。
蒲田:僕は、高校時代は何もやってなかったんですけど。ギャグ何個か持ってたくらいで(笑)
中学生の時に先輩に「ギャグやれよ」って言われてできないのが悔しくてギャグ作ったんですよ。で、たまたま粗品さんのオーディションを知って応募したら通りました。
ギャグを持ってたっていうのがやっぱりお笑い好きですね(笑)川辺さんに「お笑いやろう」って誘われたときはどう思われたんですか?
蒲田:僕はそのとき将来の夢とかなくて、楽しそうだなって思ったんですぐやろうってなりましたね。
川辺:僕はもう初めて相方に出会ったときにこの人と生涯漫才やり尽くしてまあ舞台の上で死ぬんだっていう将来が見えたんで。
蒲田:お前ずっとポップさ足らねえよ、ずっとポップじゃない
(笑)おふたりの会話を聞いてると息が合っているように感じますが、ネタ等ですれ違うことはあったりするんですか?
川辺:あります!すっごいあります!(即答)
僕が書いたネタでそのまま通ったネタは1本しかないです。
蒲田:川辺の作ってきたネタをベースに、どっちかって言うと俺の好みに仕上がってるよね。
川辺:結構しょうもないことを面白いと思っちゃう人間なんですけど、それがなんか陰湿って言われちゃって。しょうもないことで日々の幸せを感じちゃう人間なんで。しょうもないことは小さすぎるとあんまり共感してもらえないみたいなことはある。
蒲田:はじめて言語化されたわ、そうだったんだね。
川辺:僕ペットボトルがリサイクルで小さくなるのとかめっちゃおもしろいから!それをネタに入れちゃうと却下されちゃう。
蒲田:いやそれは却下しといてよかったわ(笑)
川辺:小さくなるのが「あああ~!」って。
蒲田:やばいよ、それinterestingの方やん。Funnyじゃなくて、interestingの方。
川辺:まあ、そういうところで違いはあります。
ボケとツッコミが決まった裏話「4分のネタが12分になった」
「能率ランク」は川辺さんがツッコミで蒲田さんがボケですが、これはどういう風に決まったんですか?
川辺:最初の2ネタくらいは僕がボケで相方がツッコミだったんですよ。でもボケてると楽しくて嬉しくなっちゃって、4分のネタが12分とか13分になっちゃって。
蒲田:もうアドリブ入れすぎちゃってね。
川辺:そう。それでちょっと常識的に良くないよねってなってボケとツッコミが決まりました。
蒲田:さすがに3倍になってるからね、4分が12分は。
俺も最初ボケやろうと思ったんですよ。でも恥ずかしくてボケられなかったんです。「しゅん」みたいなボケになっちゃって。で、やっぱいけないよねって一回ツッコミになったんですけど。
川辺:まあこいつがボケやりたかったとか、ツッコミ嫌だったとかではなく、シンプルに僕のボケがしつこかったので、ツッコミとボケになってますね。
そんな裏話があったんですね(笑)第一印象だと川辺さんがボケの雰囲気がありました。
蒲田:最近一回だけ川辺がボケのネタをやったんですよ。そしたらやっぱり最初にアドリブ入れてきて、例のごとく。「最近寒くなってきましたね~見てください私極暖ヒートテック来てまーす!」ってやって、ガン滑りしたんですよ。
それでもうまじで辞めよ、こいつのボケはまじでやめよってなって。めっちゃあったかいお客さんだったのに、「ガーーーーーン」ってなって。
川辺:俺も極暖のヒートテック着てるけど寒かったもんなあ、怖くて。
蒲田:いや怖かったよほんとに。
まさにヒヤッとした場面ですね。他にも印象的な“ヒヤッと”はありますか?
蒲田:僕がボケなんでネタを飛ばすとしたら僕なんですよ。次のくだりが思い出せないとか。「スパイ」のネタで僕が打つんですけど、そのあとのボケが思い出せなくて。もう10秒くらいずっと乱射してる、えぐい乱射してるやつになって(笑)あの時はまじでヒヤヒヤしました。
川辺:ほんとはすぐ打って次に行くのにずっと乱射してて。最後の方ずっと俺を打ってたんですよ。設定上は味方なのになんかもうよくわかない感じでした。
ちなみに、川辺さんがネタを飛ばしたことは?
川辺:僕もネタを飛ばすことはあって、漫才終わりに相方に「ごめんね」って。相方はクールな男なんで、いつも「まじでいいよ」って言ってくれるんですよ。でも俺今までクールな男の子と関わったことがなくて、だから「怒ってるけど無理して許してくれてる!」って今でも思っちゃうんですよね。で、3日間ヘコんじゃう。
蒲田:メンタル弱すぎだろ。
川辺:だからいつも漫才飛ばした後がヒヤヒヤしますね。どれだけこのヘコみが続くのかっていうヒヤヒヤが(笑)
3日間引きずるんですね。逆にお笑いをやってて楽しいと感じることは?
蒲田:僕たちのネタってためてためて、最後落とすみたいな長めのボケを入れることが多いんですけど、そのためてる部分でお客さんが笑い始めると「たのし!」ってなって。もっとためちゃいますね。この時にウケるのが一番ワクワクする。オチの時にもっと大きい笑いがくるので楽しいですね。
川辺:僕はバトルライブ(観客の投票で順位が決まる)で上位に入れたなって思えるくらいウケる日が稀にあって。そしたらもう漫才してる時から「今日すごい!」ってなってツッコミ方に変化が出てくるんですよ。
蒲田:興奮しすぎてね。ほんとにそれやめろって言ってるんですよ。変だから。
川辺:ほんとに上手い人のドッジボールの避け方みたいな。そのツッコミが出た時はだいぶ楽しいってことですね。
蒲田:いやもうほんとに辞めてほしい。楽しいのは伝わるんだけど、ウケが減っちゃうから。お客さんも「ドッジボールしてんの!?」ってなっちゃうから。だから動画に残ってたら見返していじってます(笑)
川辺:これいじるじゃないですか。でもいじられてる時は楽しい時間は終わってるんですよ。もう冷めてるから。それでまた3日へこむんですよ。
蒲田:いやだるい、だるすぎ(笑)
「能率ランク」が描く お笑いのビジョン
最後に、おふたりの夢を聞かせてください。
蒲田:僕はもう就職できなさそうだなって思ってるので、お笑いのプロになりたい。プロの世界に足を踏み入れたいなって思ってます。
川辺:ふたりでプロ行きたいなって話は結構前からしてて、大学お笑いではプロになるまでの経験値を積もうと考えてます。
もうすでにプロの道に進むビジョンがあるんですね。
川辺:熱い話がひとつあって。一回相方が「就職できないから俺の人生お前に任せるわ」って言ったんですよ。で、俺はその言葉を受けてから一人分の人生をしっかり背負って行かないといけないんだって心構えが変わったんですけど、こいつ(相方)二日後とかから覚えてないんですよ。
蒲田:ほんとに覚えてないわ(笑)
川辺:まあでも2人でプロに行きたいっていう方向は一緒かなと思います。
方向性が一緒なのも素晴らしいです。プロになった先のビジョンはありますか?
川辺:俺がひとつあるのはキングオブコントさんとかM-1グランプリさんとか目立った大会で結果を残して、いろんな人から「面白い人たちだよね」って共通認識でいてもらえたら嬉しい。
蒲田:僕はお金を稼いで遊んで暮らしたい。
川辺:ちょっと待ってよ、嫌な大学生だね。
蒲田:川辺がかっこよくなりすぎちゃってるから中和させてる。
おふたりの掛け合いはずっと聞けますね(笑)ますますファンになりました。これからの活躍も期待しています。ありがとうございました!
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『カーネクスト大学生ショートコント選手権』で2位に輝いた「能率ランク」のふたりにインタビューを実施し、「お笑いのプロへ」という熱い想いを訊きました。インタビューを通じて、「俺の人生お前に任せるわ」というフレーズが出るほどに互いを信頼し合いながらお笑いを愛するふたりは、この先の未来で今以上にたくさんの人たちを笑顔にし、それが日本中に連鎖していくと確信しました。
本選手権に込めた「カーネクスト」の想い
私たちカーネクストは、これまでキングオブコント、ABCお笑いグランプリ等、数々のお笑い賞レースをスポンサードしてきました。その背景にあるのは、「日本中を明るく笑顔にするのは“お笑い”である」と信じる想いです。だからこそ、私たちは世の中に笑顔を増やすために人生を賭けて挑戦するお笑い芸人さんを応援しています。また、サポートを通じて、お笑い芸人さんの熱意や挑戦することの素晴らしさを伝えるだけではなく、今まさに挑戦している人たちへのエールにも繋がると考えています。
今回『カーネクスト大学生ショートコント選手権』の開催に至ったのも、プロだけではなく、お笑いで挑戦するすべての人を応援したいという想いからでした。「人を笑顔にする」への熱量はプロアマ関係ありません。「世の中の笑顔をひとつでも多く増やしたい」というカーネクストの想いに共感して、多くの大学生がエントリーしてくれました。
今後も、カーネクストは、「お笑い」で挑戦するすべての人たちを応援してまいります。
「能率ランク」について
2023年4月結成。ツッコミの川辺サボテン、ボケの蒲田丈からなるお笑いコンビ。2024年には自身が会長・副会長を務める産業能率大学お笑いサークル「イタダキ」を創設し、活動の幅を広げている。
「能率ランク」:https://x.com/nouriturank
お笑いサークル「イタダキ」:https://x.com/sannoowarai
カーネクストについて
カーネクスト(https://carnext.jp/)は、インターネットで完結できる自動車オンライン買取サービスです。インターネット上で契約まで完結できるため、実店舗を保有せず、アセット運営をすることで従来サービスとは異なり店舗運営にかかるコストなどをカットし利用者へ買取価格として還元するなど、独自性の高いサービスを展開しています。また『カーネクスト2023World Baseball Classic ™東京プール』の冠スポンサーとして特別協賛するなど、協賛活動も積極的に行っています。